読書感想②「今日の芸術」(岡本太郎)
先週読んだ本
岡本太郎「今日の芸術ー時代を創造するものは誰か」
今日の芸術―時代を創造するものは誰か (光文社知恵の森文庫)
- 作者: 岡本太郎
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 1999/03/01
- メディア: 文庫
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50年代に書かれたものが99年に再版されたようで、再版版を読みました。
「芸術は爆発だ」と言った人、くらいの認識しかなかったのですが、、、
「芸術(特に現代アート)とは何か」が芸術に全く触れていない、わからなすぎてコンプレックスをもっている拙者のような人間にもわかりやすく記述されている、かつ岡本太郎自身の想いが正直に表現されておりとても面白かったです。
貴族や教会のためのものであった芸術作品、そこでは上手さ(=写実性)が求められ、それは”美しさ”ではないと主張します。
では”美しさ”とは何か。僕なりの解釈は”創造”です。
”創造”とはシンプルに言うと新しいことにチャレンジする営みのこと。
一見するとよくわからない(=うまくはない)絵が近代以降隆盛します。
よくわからない(=前例がない、芸術家自身の中から生まれるものが表現されている)ことこそが価値であり、多くの人は魅了されている”らしい”です。
(”らしい”としたのは、実体験がないからです。)
AIAIと言われる昨今、人間らしさ全開で表現された芸術作品を生でみたいな~と心から思えるようになる一冊です。